東大門市場、地元ローカル派におすすめの朝食リスト
 吉村剛史(トム・ハングル)
 2016/11/13 改:2019/10/01 

ファッションタウンとしてにぎわうソウル・東大門(동대문、トンデムン)。全国から訪れる衣料品店の人たちが夜に買い付けにやってくるため、眠らない町としても知られています。

アパレル関係の業者はもちろんのこと、小売での販売も行っており、お気に入りの服を探しに観光客たちも訪れるのがこの街です。そんな魅力ある東大門には、周辺にホテルも多く、宿泊をする人も多いはず。

ここではチェーン店やホテルのビュッフェではなく、地元ローカルな雰囲気を味わいながら、市場や路地裏で食事をするのにおすすめの通りをご紹介します。

24時間営業の店が多い、東大門エリア!

東大門界隈はファッションビル街であり、衣料品市場街。全国各地のお店から深夜に仕入れにやってくる人たちが多いため、24時間営業の店の飲食店が多いことが特徴です。

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以下で紹介するお店は、東大門エリアで朝食を軽く済ませたい方にもおすすめできます。もしくは少し遅く起きて、ブランチともいえる時間帯に食べに行くのも適した場所です。

「どの店が美味しい」というのは好みにも左右されますし、そして韓国では同じ場所に、似たような食堂が集まる傾向が多く、ここでは店の名前よりも、おおまかな場所をご紹介しています。

記事下の地図や、お手持ちの地図と照らし合わせながらご覧ください。

新平和市場の裏通り、24時間営業の食堂あり

清渓川沿いには新平和市場、東平和市場の細長い建物が建っていますが、この下あたりは夜中でも服を売るたくさんの人々が行き来しています。そのためこのあたりには24時間営業の飲食店が数多く集まっていることが特徴です。

どの店に入ってみてもよいですが、ユジョン食堂(유정식당)もまた安心して入れるお店のひとつです。このお店も24時間営業。

このお店に関しては一品で勝負するお店ではなく、メニューがとても豊富な食堂。キムチチゲや豆腐チゲのほか、プルコギや焼魚などのバリエーションがあり、何を食べようか迷ってしまいそう。

主食に加え、基本のおかずが5品ほどついているので、好きなものを注文して食べてみましょう。

写真は清麹醤チゲ(청국장찌개、チョングッチャンチゲ)で7,000ウォン。日本では「納豆鍋」とも呼ばれ、そのように訳されることも多いですが、納豆のような独特のにおいのある味噌でコクのある味わい。

ユジョン食堂
営業時間24時間営業(土曜夜から朝にかけては休業)

東大門で働く人も、観光客も一緒になって、食事を楽しめるアットホームな食堂です。この通りにある他の食堂を選んでもよいですが、こちらも一つの選択肢にしてみてはいかがでしょうか。

昌信洞の豆もやしご飯・うどん他(24時間営業、または朝9時ごろ)

ソウル・東大門の外側にあたる昌信洞(チャンシンドン)。東大門とよばれる「興仁之門」から大通りを歩き東廟方面に歩く途中には、激安フードが並んでいます。

このあたりは特に昼夜、人通りが多いためか回転率が良く、コストパフォーマンスのよい食堂が並んでいるのです。メニューは主に豆もやしご飯(コンナムルパッ)です。値段は2,000ウォン~3,000ウォン。牛肉のそぼろを乗せたタイプは2,500~3,000ウォンほどです。

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[豆もやしご飯]

豆もやしご飯の専門の店はもちろんのこと、豆もやしご飯のほかに、ウドンや韓国式ジャージャー麺をメニューに掲げている店が何件か。同じようなメニューの店が並んでいます。


[うどん、3,000ウォン]

営業時間は24時間の店のほか、朝9時頃から営業する店が多いです。この通りを歩いてみると雰囲気がわかりますが、3,000ウォン前後の手ごろな店が並んでおり、節約志向の方はこの通りを訪れ、お店を探してみるとよいでしょう。

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この大通りと靴市場を挟んだ通りには、より地元ローカルですが、カムジャタンやスンデ(韓国式腸詰)などの24時間営業の店もあります。こちらでは前の日の夜、お酒に酔ったときに韓国式に酔い覚ましをしたい方にすすめです。

肉料理で割と濃厚なため、本当にさっぱりとした朝食が食べたい方には向きません。しかし、路地裏グルメというにはふさわしい食堂が並んでいます。

玩具、文具も揃う安旨グルメの昌信洞(チャンシンドン)

新進市場の焼魚通り(朝7時から)

地下鉄1、4号線の東大門駅9番出口を出て、東大門総合市場の建物の前を通ると、左手には食べ物屋台が並ぶストリートがあります。その路地を入ると、焼魚をやく煙がモクモクと香りを乗せて漂ってきます。

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焼魚のお店は、朝7時頃から営業しているため、朝食メニューの一つとしてご紹介することにしました。

焼魚通りでは、店頭で焼魚を焼いているのです。日本でもよく食べるサバやサンマなどもありますが、韓国らしいのはイシモチがメニューに並んでいること。焼魚定食は7,000ウォン。

焼魚なら日本で食べられますが、韓国では少し異なります。一度焼いておき、お客さんが来た時にふたたび焼いて温めている点や、食べるときにわさび醤油をつける点です。

そして韓国のおかずがついていることも、その違い。キムチやナムルに焼魚、というのは韓国ならではのこと。

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[焼魚定食 7,000ウォン]

さらにこの奥へと進むと、鶏の水炊きのタッカンマリが味わえる通りがあります。タッカンマリは朝食の時間にはお店が開いていませんが、お昼前くらいから営業を始めます。

朝食に完全に出遅れてしまったら、この辺りで昼食をとるのもよいでしょう。

東大門タッカンマリ通り~タッカンマリも焼魚もここで!

広蔵市場の屋台でお粥を食べよう(朝8時半、9時以降)

今やソウルの屋台スポットとして、たびたびメディアでも取り上げられるようになった広蔵市場(クァンジャンシジャン)。東大門駅のとなり、地下鉄1号線鍾路5街駅すぐのところに位置する市場です。

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東大門エリアからも歩いて10分ほど。前に紹介した焼魚通り、タッカンマリ通りを直進して10分ほど歩いていくと、広蔵市場にたどり着きます。

広蔵市場にはずらりと並ぶ屋台。屋台の営業は一般のお店と同様、朝9時からですが、朝8時半を過ぎたころ、準備ができた店から開き始めます。

緑豆チヂミ(ピンデトッ)なども有名ですが、夜のおつまみとして食べてもよいでしょう。朝食にはお粥などを頂くのがよいかもしれません。

こちらは温かなお粥。カボチャをすり潰してお粥にしたもの。値段は店によって異なりますが、4,000ウォン~6,000ウォンほど。

カボチャ粥のほかにも、小豆粥、アワビ粥が屋台で提供されています。アジュンマ(おばさん)が一人で屋台を切り盛りして、食べ物を提供してくれるのです。

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[カボチャ粥 4,000ウォン~]

広蔵市場の屋台で、ちょっと遅めの朝食を召し上がってみるのはいかがでしょうか。参考:広蔵市場のグルメ、これでバッチリ完全制覇!?

広蔵市場のグルメ、これでバッチリ完全制覇!?

番外編:ファッションビル裏には、24時間営業チェーン店多し

ここまでは東大門エリアの地元ローカルな朝食を味わえるお店をご紹介してきましたが、番外編ということでチェーン店の多いところもご紹介しておきます。

ファッションビル裏手や横あたりには24時間営業のチェーン店が数多く集まっています。地元のお店でなくても良いので、とりあえず無難に食事をしたい、という方はこのあたりのお店に入ってみるとよいでしょう。

東大門ミリオレの裏手には、韓国で有名なトーストチェーン店である「Isaacトースト」のミリオレ店があります。韓国式トーストは鉄板でパンを焼き、そこに薄焼き卵やキャベツ、ハム、チーズなどを挟んだホットサンドです。

トーストのお値段は3,000ウォン前後からで、手軽に食べられるのでおすすめ。このお店は東大門ミリオレの休業日に合わせて休みますが、それ以外の時間帯は24時間営業です。

東大門周辺の朝食・地図

ここでご紹介した東大門の食堂。お店の位置は正確な位置ではなく、おおまかな場所です。ここで紹介した場所の通りに、食堂があります。

この周辺を歩いてみると、ここで紹介したようなお店が見つかることでしょう。

東大門、地元ローカルなお店を探そう

東大門エリアの朝食を探すとき、なんとなくこの記事で紹介したお店にピンときた方々もいるかもしれません。またこの記事を手掛かりにお店を探す途中で似たような雰囲気のお店が見つかることもあるでしょう。

そのときはご自身がピンときたそのお店に入ってみるのがよいでしょう。お気に入りの店が見つかる一助になれば、と考えています。ぜひ東大門エリアで美味しい朝食を味わって、一日の活力としましょう。

●そのほかのエリアで味わう朝食
東大門エリアでの朝食もよいですが、より観光客の多い明洞エリアには朝から営業を始めるお店も多いのが特徴です。そのときは東大門駅から4号線に乗車して明洞駅へ、または東大門文化公園駅から2号線に乗車して、乙支路入口駅へと訪れてみるのもよいかもしれません。

その際には拙著、「明洞のおすすめ朝食」の記事をぜひご覧ください。

明洞の朝食、イチオシはこれだ!~おすすめの朝ごはん9選

午前中の便で帰国する際には、空港鉄道に乗りやすい「弘大入口駅」周辺で朝食を味わうという方法もあります。こちらの韓国料理店に関してはチェーン店が多いですが、ぜひご検討ください。

若者の街・弘大(ホンデ)で味わう朝食~旅の活力をチャージするおすすめの朝ごはん


 

記事に関連する韓国観光エリア情報はこちら:ソウル東大門・東大門市場



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トム・ハングルの韓国旅行ひとこと
韓国旅行で非日常的な気分を味わいたい方には、ホテルの朝食バイキングなどもよいかもしれません。

しかし旅慣れてくるにつれ、食堂や市場の温かみのある雰囲気で食事をしてみたいと思ったり、節約のために朝食を手軽に済まそう、なんて方もいらっしゃるはず。この記事はそんな方々のために書きました。



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